成田 修造『逆張り思考～戦わずに圧倒的に勝つ人生戦略』

日曜日のつぶやきです。

発売日にKindleでダウンロードして読んでしまった本です！

数か月前まで成田さんのことは全く存じ上げなかったのですが（よく炎上しているお兄さんのほうは知ってましたが）、ふと彼のTweetが流れてきて、それを読んだら仕事や人生に対する姿勢や発想が軽やかでまっとうで、なんだか凄くいいなぁ‥と思ったのです。

それだけなら「本を買う」まではいかなかったと思いますが、彼の生い立ちが凄すぎて（14歳で父が失踪、一家は破産、17歳で母が脳出血で倒れて重度の麻痺、兄は天才…）、シンプルにその半生にも興味を持ちました。

本書を早速読んでみて、期待を裏切らないTwitterから受ける成田さんの印象や考えがそのまま本になっている内容でした。

十代の頃の大変な家庭環境のなかにあっても、「すべては明るい未来への布石である」と信じ（彼曰く“プラス思考は性格ではなくスキル”）、信じるだけでなくちゃんと俯瞰で状況を見て考え、そして明るく前向きな気持ちで乗り切っていったことがわかります。

そして本から伝わってくるのは苦労でもなくハングリー精神でもなく、「こういう状況にいたから学べる面白いこともたくさんあった」「全く血のつながりもないようなまわりの人達の優しさにもたくさん救われた」という感謝の気持ちです。

自分の両親に対しても彼らの問題を冷静に分析していて、すこしばかり「呑み込まれないぞ」「ああはならないぞ」という気持ちもあったかも知れないけれど、恨み怒りは感じられない。昭和っぽさゼロなんです（実際平成元年生まれです）。

今の若い人はとってもスマートで、成田さんのような「怒らず恨まず」な人は少なくないかも知れません。

さらに彼は「簡単には諦めない・高い目標を持ち続ける・折れない精神」も持っているのです。

本書を読むと境遇がそうさせただけでなく、的確な自己分析のもとに大きな目標をたてることを常に意識されてきたからだとわかります。挫折や困難な状況のなかで、どうやって建て直すか、人生の波に軽やかに乗って行くかもこの本には書かれています。

どの世代が読んでも勉強になるところがたくさんあると思いますが、就活中の人、自分の道を探している学生さんや、かつての彼のような早熟な中学生にもおすすめかも知れません。 まるで仏教の高僧のような、「若きマスター」という感じの人です。